ああそうか、
一筋の涙と、共に、
すべてを、理解した。
すれ違いの意味も、二度と交わらないということも。


なにを求められているのか、
その端から端まで説明されたとしても
きっと理解なんてできないんだとおもっていた。
何を求めたいのか、
その端から端まで説明することを、
きみはなにひとつ、望まないから。


きちんとすれ違えただろうか
あとかたも残さずに
ゆっくりと、スレスレのところを、


これでもう、きみは苦しむことなどないだろう、
思い込みのつよいあたしは きっとこんな風に、
思い込んだままできみを手放すことも
ずっと知っていたよ 


だから だから


泣いても戻らないとおもっていた けれど
最初からなかったものを、戻るとは言わないね
つながり、なんて馬鹿馬鹿しいものを求めながら
現実も欲しがるあたしの罪深さを
いままでゆるしてくれていたのに


なにもかえせなかった
なにもあげられなかった
きみの欲しいものなんて
なにひとつ、持っていやしなかった
これ以上、そんなふうに自分を責めても
あたしも辛くなるばかりだとおもった。



きみがおそれる、すべてから解き放ってあげようね
きみはもう、難しいことなどなにも考えずに
笑っていればそれでいい。
おやすみ。さよなら。ありがとう。


おしまい。