秒針


どうしてもうこんな時間なんだろう?
いつの間にか随分と経っていたみたいだ


かなしくて、さみしくて、まるで生きている感覚がずっと無い。
こういうのを「死にそう」と言うのだろうか
昔よく、「死にそう」という言葉、使ったな。
空がどんなに晴れていても、幸せみたいに遠い。
カーテンを開けたら雨が降っていた。
だから中止にしてしまおうよ。なにもかも。


だけどもう。


昨日のテレビ欄を眺めている。
既に終わってしまたった番組を
見たかったな、見たかったな、てぐずぐず言ってるみたいに
あたしは
愛して、愛されて、それでこの命が終わりたかったなって


ねえどうして、命より先に終わってしまう愛が存在しているのでしょう?


足音は遠くなった。
未来が少なくなった。
ひかりを。
ひかりを。


憎しみの果ての、優しすぎて泣ける程の、
すべてをゆるして居なくなれるような、


そんな、ひかりを。