スリィピン ディ


あたしはまた、失くすんだろうな
泣くな、と あたまに置かれたその手、を
見えてもいなかった、つながれる未来を


汚れるのも救われるのも怖くて
挟まれて動けなくなるのなら
すべて を 捨てて 失くしてしまうんだろうな


そうして後悔しながら泣くんだろう
もう、あたしが泣くことを 厭うひとなど
何処にもいなく なってから


笑うとさよならを言い易いよ
知っているでしょう
だから泣かないで


夢だったな
貴方がうたう姿を、もう一度見ることや
泣くな、ではなく、すきだ と言ってもらうことや
なりふりかまわずに、この手を離されないでいることや
貴方のすべてを、満たすこと


鎖ははるかに遠くから 
きちきちに張って、あたしを縛り付けているのだから
貴方のちからで、は、どうにもならなかった


きっと守りたいより先に
苦しみの責任を負いたくないだけだった


言い易いさよならを笑って
できないなら、うたって
「愛さなくていいなら、ずっとそばにいるよ」なんて
もう、二度と 聞きたくない から


其れが真実だったけど
ただの哀しみだった?


ねえあたしたちはきっと、お互いに
もっとつよいひとだと、おもっていたね。