スリィピン ディ

あたしはまた、失くすんだろうな 泣くな、と あたまに置かれたその手、を 見えてもいなかった、つながれる未来を 汚れるのも救われるのも怖くて 挟まれて動けなくなるのなら すべて を 捨てて 失くしてしまうんだろうな そうして後悔しながら泣くんだろう も…

オアシス

貴方の好きなあたしではなくなってから、ずいぶんが経つ。 貴方がその錯覚から目覚め、あたしの手を離したあのときから あたしは変わりたくないところまで徹底的に、変わってしまった。 もう、愛される術など あたしの何処にも残っていないのに 貴方の傍に居…

いちいち、突き刺さる。 何も考えずに ただ、受け入れて、染み込ませていればいいのに。 喜ぶことをやめる。 哀しむことをやめる。 それだけできみの傍に居ることの 苦しみが、すこしだけやわらぐの。

あざやかな。 それはとてもとてもあざやかな、 哀しみだった。 希望が絶望に負けた季節 あたしのすきだったあのひとはもう 何処にも居なくなってしまった。 あのひとが一瞬でも好んでくれた この声も 髪も 胸も 肌も 言葉も 失くしてしまいたい衝動、 残すこ…

あのひとの思い出す愛しさのなかに あたしの影は微塵も無いのだ。 思い知ればいいもっと。 その程度の愛情しか与えられなかった自分を 信じたかった自分の愚かさを 二度と溶けないように つめたいつめたい季節に閉じ込めて だけど 痛み続ける。 こんなに深く…

きみをあきらめてからと言うものの ぼくはまったく生きている気がしない きみがつけていったこの傷を見るたびに もう二度とごめんだよと泣いている 触れると 傷口はひらいてしまうし 視界に映そうとするだけで 絶望の幕が邪魔をする もう、愛し合わないよ だ…

 それよりもあいして

「限界」がひとつなら良かったのかな。 いくつもの限界を引き摺ったまま、気付かないふりで ただ笑顔のため だけに 息をした。 ここまでだ、と溜め息をつくことが ずっと あたしにはできなかった。 手放したくないものが、たくさんあった。 救われたいのに、…

危ない危ない。 やめたこと忘れてた。 かわいいあの子に会いたい。 砕いてしまった未来に行きたい。 さようならで繋がれたあたしたち。 これ以上の別れがあると言うのなら、泣けないけれど だって、でも、無いでしょう? 名前しか真実じゃない部屋で うたを…

途中で気付いてしまうんだいつも。 自分が信じていること、信じようとしていることの あまりの儚さに。 いつまでも其処にいるわけじゃない。 澄んだそらを見上げて実感した。いつか終る。季節、みたいに。 ああでも、過ぎてもまた訪れるのが季節なら、 君に…

あたしじゃなくてもいいのなら、触れないでね 他の誰でもいいのなら、名前なんて呼ばないで たまたまそこに、あたししかいなくとも たった今、あたししか見えていなくとも 一億のひとのなかからひとりだけ、 選ぶときに、それがあたしじゃないのなら あたし…

必死で祈ること ずっと止まっていた涙が、溢れてしまいませんように かみさま、あとすこしだけ我慢をさせて 笑っていられますように 笑ってくれますように 静かでも 言葉、なくなっても 青空が見えますように 雨が降りますように 月が浮かびますように 星が…

あたしがきみに吐いた言葉は、まだ嘘にならない だからあっちは嘘。ほんとうは、あれはまだ嘘じゃない。 真実でひとを失ってばかりのあたしは 今も必死で嘘をつく。 ついているのかも知れない。 でもほんとうは真実かも知れないから あまり嘘吐き面はしたく…