あのひとの思い出す愛しさのなかに
あたしの影は微塵も無いのだ。


思い知ればいいもっと。


その程度の愛情しか与えられなかった自分を
信じたかった自分の愚かさを
二度と溶けないように
つめたいつめたい季節に閉じ込めて


だけど 痛み続ける。


こんなに深く斬っておいて
生きろと言うのが正しさなのなら


安心など与えない。


あたしはずっと、与えられた傷と不幸を
見せ続けるよ、生きている限り。