あたしはきっと、
きみが入ってこないようにも生きれたのだろう


だけどそれで
なんになる?なんになった?
きみのためだけに、きみのためだけを考え、あたしが
自分の意思と反して頑張って、抗って、きみを振り切って、生きること
いつまでもきみは、それしか望まない


きみがかなしいときに、いつも救える位置にいたと言う
あたしこそが、かなしいときにはいつも きみが傍に居たのだとおもう。


そうして持ち寄って、だけどお互い受け取りきれず、支えきれず
わかっているのに誰のせい?
癒しても癒せなくても、きみはあたしを
責めたんでしょう?


きみもそうであるように、あたしも
きみの良いように、きみのためだけには、生きられない。
そんな哀しさでさえも 押しやって押しやって
きみはいつでも、自分の哀しみだけに精一杯だったから
あたしの言葉を、気持ちを、感情を
ねじ伏せよう、責め立てよう、覆そうと、するために
引き出そうとしているのだとしか思えずに
自分を見せるのが、怖くなった。


何をどうやってもきみの望む通りのあたしじゃない。
そんなことをわかったうえで訴えて
なんになる?なんになった?
きみひとりで気持ちよくなれた?
あたしのかなしみは、分かち合う気ですらなかったのに


きみの真実を知るたびにあたしは闇に落ちる
きみの生き様を見るたびにあたしは自分が嫌いになる
それだけの影響に
それだけの不幸に
耐えて、耐えてゆるして愛して


なんになる?
なんになった?


そのままのきみでは誰のことも幸福にできない
このままのあたしではいつまでも幸福になれない


それだけの事実を抱えて
ひとりきりで、生きてゆくんだよ。