それははやっぱり雨の日で


きみの顔を、愛しいと眺めながら
窓の外、深夜、降り出した雨の音と匂い、
すうと冷えていく部屋の空気に癒されながら
あたしは
きみ 以外のすべて は、
あたしに対していつも、優しいのだと
確信をしたのです。


お互いの自業自得でふたりは
かけがえのなかった、そう信じていた存在 を失って
そうして時間がたくさんたくさん経った頃
過ちも傷も、懐かしくおもえるようになって
きちんとゆるせるだけの、時間と存在に、守られて


そうなれば、いつか
また笑い合えるようになるんじゃないかって。
そう信じたかった。


だけどきみはきっと
時間と距離が、経つほどに、離れるほどに
思い出すこともなく、関心すら、抱かなくなることを
あたしは知っているから
いつかの再会など絶対になくて


だから
すこし無理をしてでも
繋いでおかなければならないんだって


ねえそこまでは理解できていたのに


結局おなじだね
望み通りにならない存在なら要らないんだよね



かなしいね。