そうやってあの子もまた、わたしに失望して
つまらないと言って去ってゆくし、
わたしはそれを何度も繰り返しては、
ああ、貴方もか、とため息をついたりもしてるけど
どんだけその生き方が好きなの?なんて笑わないでください


去ってゆかないひと、
此処にいて、安心と大丈夫をくれるひとを
見極める力だけが無いだけなんだ
それをもっとつよく望み、手に入れるために生きると
本当に大切にしたいもののことは大切にできない


だから通りすがりのひとに、
縋るしかできなかったんだ。


きみも、貴方も、みんな通りすがりのひとでしょう。
やっとそれに気付いたから
もう、誰が通りすがってもわたしは
溶かさないし、求めない。
目を閉じていれば
通り過ぎてゆくでしょう?


わたしが上手に見極められるひとだったら
あなたたちに
笑うことすらなかったのに


だけどすべての事実を愛しています
少しでも、笑ってくれたひとが
少しでも、立ち止まってくれたひとが
此処に居た短い季節、その事実を。


それでは生きてゆけないけれども
それがないと、呼吸もできなかった。