今日の満月を、きみは見たかな
もっと近くに居られたら、
電話してでも、教えられたのかな
この心が。
もっと、もっときみの近くに在ったなら。


なんのためなのかわからないような
青い青い空だったり
寒い寒い朝だったり
愛しくてたまらない手だったりして
わたしはそれらをひとつずつ思い出して
此処にはもう、無いことを確認しては、苦しんで


ねえ、月のひかり


どうしてあのひとの言葉が未だに聞こえてしまうんだろう
あのひとがどんなに叫んでも、うたっても
そのせかいは、もう、わたしとは
なにも、なにひとつも、関係がないのに
あのひとはもう二度と
わたしのことなど、想いも、うたいも、しないのに。



求められるのはいつもおなじ
愛したり愛されたりしなくて
そこにはなんの満足もなくて
だけどなんの哀しみや鎖もなくて
わたしより大切なひとが居て
わたしよりやさしくしたい、誰かが居て
それでもわたしのやさしさ、が、ひつよう で




ねえ、つきのひかり


あの子やあのひとは、貴方の姿を見て泣いた?
写真を誰が撮って、誰に見せていた?
わたしが誰を想ったか、わかった?
わたしの疲れは、どうしたら、癒せる?