みつめるのが怖かった。
それが誰かのためでも、誰をおもうが故だとしても、
大切だったものを踏みにじってぶち壊して、握りつぶして
あたしの瞳は、誰かをまっすぐにみつめるには、汚れすぎてしまった。


変わることができるのだろうか?
これからでも?
自分で自分を汚して、ひとりで闇の世界に旅立ったあたしを、
このひかりの世界に呼び戻してくれるような
ひとや、出来事や、環境や、現実を
いつか、いつの日にか、見つけることが、できるときがくるのか?


たくさんのことを、すべり落ちるみたいに忘れてしまった
失くして、諦めて、理解して、納得して、受け止めて
それで結局あたしはそうしたい、そうありたい、とおもう姿でいられているのか


今のままならどこも痛いところはないけれど、
痛みから逃げ続けていれば、本当の幸せだってどこにも見つけられない。
傷つく勇気
失くす不安に打ち勝つつよさ。
考えれば考えるほど億劫で、要らなくなってくる。


そうしてただ怖がるあたしを、誰にも託せないまま
暑かった夏が、終わっていく。