すべての感情が次々に湧いて自分のメーターいっぱい、振り切れそうで、
楽しい、哀しい、嬉しい、憎い、愛しい、すべてを飲み込んで笑うと
いつも不思議そうな顔をされるのが幸せだった。


何も要らないのだと再確認した。
誰かにとってのあたしの気持ちも
あたしにとっての誰かの気持ちも
そこにあるものだけで充分だ、生きていける
これ以上を求める気もなければ
これ以上を求められても困る


ただそれは一生のことではないだろう
自分の今という時間をどれぐらいの長さにしようか
今、今日、今週、今月、今年、今世紀、今生、
鳴るたびに気づけたらいい
変わったことにも、今が今じゃなくなる瞬間にも


流れ去った時間に、湧き出た感情を置き去りにして
きっと誰かもいつかはそうだったろう。
あのひともあのときにそうだったろうか。
そして彼の実験は成功したのだろう。
あたしはそれを憂うべきだろうか。わからない。
ただ、あのうたのようにありたいと心底おもった。


すべてがにばんめだ。
きみのいない景色、きみのいない時間、
楽しいことも、嬉しいことも、
どんなうつくしさも、かわいさも、しあわせも。
そしてやっぱりあたしは、そんなにばんめでありたいと望んでいる。


馬鹿だとおもう?
馬鹿なままでいなくなりたいな。