戯言

包帯の隙間から

毒を。 こそげ落としても、幸せは見えてこない。 いつまでもずっと、こっちがわに。 さようならを言う暇もないだろうか あたしの合図でふたりきりになりましょう。 ただ、ただ、あたしたちにはあたしたちしかいないみたいなふたりきりに もう、めった刺しに…

だけど、きみたちに出会うずっと以前から、此処に在ったものなのです。 この世界と、この世界にいるかなしみと、遠くまで届かないうた、は。 あたしは何も変わっていなくて、ずっとおなじものを大切にしている。 あたしのなにをみていたの? あたしが見せて…

うったえるべきあいてを、 ずいぶんのあいだ、まちがえていたようだ。

これはさくひんです。 これはつくりものです。 あたしがたんせいをこめてねりあげた、ごくじょうのものがたりです。 ことばのつかいまわしなど、どうでもいいのです。 あのひとたちみたいに、わからないおとなになんか、なりたくなかった。 だけどこんなにわ…

もうほんとうに、---も、----も、 のぞみが 叶わないのも、しあわせになれないのも、 ぜんぶ、ぜんぶぜんぶ、あたしがわるいのだから、あたしがまちがいなのだから、 だけどなにがどうわるいかなんてだれひとり指摘せずに、 ただ、ただ、おまえのせいだおま…

このままではしあわせになれない。 けどあたしはあたしのままでしあわせになりたい。 だけどこのままではしあわせになれない。 かわることはいや。きらい。 良くなるだけならがんばるけれど、 あたしが苦しいだけなら、しあわせのためならなんでもするけど、…

もう、しばらくずっと、眠るのが怖かった。 暗闇の寝息が、あたしをひとりにして どこまでもどこまでもひとりにして、 バラバラになりそうだった。とにかくバラバラに。 だけど今はもう眠りたいです。 もう二度と帰ってこれないように。 もう自分の正当性な…

自分の望みが、金メダルみたいに、 いつだって正しくて、誰からも認められて、応援されるもので、味方でいてもらえて、 助言ももらえて、がんばっている姿がわかりやすく、うつくしく、 戦いぬくのに、誰も傷付かずにいれて、誰も失わずにいれて、 そして実…

どうしてここまでになってしまったか、を、かんがえた。 全否定されたと、感じたのだと気が付いた。 思っていることやっていること生きていること 思おうとしていることやろうとしていること生きようとしていること すべてがとにかく間違いだと、 そうしてあ…

あやふや、あいまい、ちゅうとはんぱ、 自分の世界から片足と片手と片目だけ出して、 この世界を盗み見しつつ、隙あらば何か手に入れよう、みたいな 引っ込むか出てくるかしろよって責められてる、みたいな その、どちらにもいけないような苛々。

定期的に、周期的に、かなしそうにしてしまうことをやめたい。 常にかなしいけれど、それはそうなのだけれど、 それを表に出すことをやめたい。 助けてもらおうとおもっているんじゃない。 救ってもらおうとかかわいそうがられたいとか励まされたいとか そん…

やっぱりね、という、かなしい失望。 わかっていたことだ。 誰も喜ばない。 諦めないけれど 疲れた。

すべてに拒否反応を起こしてしまう。 寝ることにも食べることにも、座ることにも音楽を聴くことにも 眠たいしおなかはすくし音楽も聴いていたいのに 鳥肌、とかくらやみ、ぞわぞわする存在、

誰かはあたしに何が言いたいのだろうか 誰かはあたしにどうして欲しいのだろうか 誰かはあたしに何を期待して言葉を吐くのだろうか あたしはその言うことに耳を傾けるべきだろうか あたしはその欲望に従うべきだろうか あたしはその期待にこたえるべきだろう…

「食べ物で 言葉で 嘘で 夢で あたしの命をそんなもので、繋げないで 愛がないのなら、生かさないで それが望みだけれど、 あなた あたしにころされたい?」 おもいつくことば。 だれかへのにくしみ。 うすくてみずいろのそらは、まぶしい太陽は 稲をひから…

だけど彼の信じていることは あたしの信じていることを ことごとく砕いて粉々にしていく。

救いの言葉を待つだけの嘆きは 神父さんにでもしていればいいとおもった。 祈れとしか言ってくれないけれどね。 辛抱強く聞いてくれるよね。

雨の輪がみずたまりから消える頃に あたしを動かしてくれた言葉たち、ひとつひとつを思い返していた。 甘くないことを知っている。 あたしが腐っておけばすべてはまるくおさまることも 生きていて、ゆるして甘やかして受け止めておけば 心配もかけないし、納…

焦ってはいけないんだって、ゆっくり深呼吸。 だけどあまりにも繋がりが稀薄過ぎる。この世界と。貴方と、君と。 あたしの。 ずっと鼓動が速いことに気付き始めて かなしいみちが、手招きをする そして痛みつづける。 何も掴めなかった手で、涙を救う。 ここ…

命を。 そんなに欲張っては、駄目だよ。 あなたが掴めるのはたったひとつだし、 誰かがあなたのために居なくならないかどうかだって、 あなたがそのひとのために居なくならないか、による。 薄れてしまうよ。 自分のために、生きろと言うあなたは、とても滑…

こうして毎晩、膝に落とす涙はどこまでも透明に滲んで あの言葉がいまでもあたしを切りつけつづける。 それが現実なのだと。 あたしが夢中で集めてきたのは、味方であって、仲間じゃなくて もう、増やさないことに決めただけ。 叶わない夢も、実らない果実も…

自分の限界を知れた。 限界ぎりぎりまで大切にできたことはきっと幸せなことだったとおもう。 風船みたいに飛んでいった、目には見えているのにもう、あんなに遠い。 これ以上見送ると太陽がまぶしすぎるから、あたしは くびと視線を戻すことにしたよ 壁はど…

たくさんの、すきだと言う言葉よりも、その想いよりも、想いのつよさよりも 失くしたくない と思われている実感が、あたしは欲しかった。 何よりも。 失くしたくないものに、選ばれたかった。 それが愛だとおもってた。 あたしがあたしを失くすのはゆるせな…

そうすればいいとか ああすればいいとか、 そんな言葉が誰の救いにもならないことは知っている。 傍に居て、導く義務などひとつもないひとたちを あたしは巻き添えにしたくない。 きっとそれだけで笑う いつかだれかが、みつけて、認めて、 そして笑ってくれ…

とても悲しいことだねってそんな目で、あたしを見る。 あたしの生き様をわかっても、わからなくても、 その悲しさはとどまることを知らずに、増幅してゆく。 耐え続けるのだ。どっちにしても。 ひとを信じたい。 信じられないと喚き、突き放し、去られてから…

本能として、無意識の、抗えないところでそれでも意識してしまう欲望、として それが湧き上がるたびに、だけれど、それがきっと自分の真実だと気付きながら この世界では認められるはずもなく、その理由もきちんと理解できていて、 普段はだから、ちゃんと抑…

このまま生きていくとして、あたしには この傷から解放される時など、来るのだろうか 耳の奥はもう、ずっと。 ただ、つづいてつづいてつづいて、つづいて 失えば済む問題だ。 ぼくがきみを。 きみがぼくを。 居なくなっても大切さ。 はやくぼくを不必要とお…

なんておだやかなんだろう。 大事そうに抱えていたものを失くしたとたん あたしは壊れるとおもっていた。 失くす心配がなくなった からっぽなあたしは とてもおだやかに、別れの言葉を選んでいる。 失くそうとしたあの夕方がやってきて、 あたしを食べつくそ…

もしまた誰かと手をとるようなことがゆるされるのなら ひとりでいる晴れたひの夕方が怖いことを ちゃんと受け止めてくれるひとがいい。 それから、あれを、ああして欲しくないこととか。 涙が止まらなかった出来事の話。 これから背負うだろう、たくさんの罪…

きっと入れ替わりになるだろう。 耐える気はさらさらないし、そのじゅんび。 祈りが届かないと知ってから ずいぶんと色んなことを考えたけれど いつだってここにあるのは、 きみがしあわせでありますように そんな祈りみたいな、傲慢な、愛だった。